診療科・部門紹介

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経皮的椎体形成術とは

骨粗鬆症のある方が、軽微な外傷により胸椎や腰椎の椎体骨折(時に病的骨折と言われます)を起こします。従来は安静と疼痛コントロールという治療法が取られてきましたが、通常は1ヶ月を超える安静が必要でした。
しかし、このような骨折を引き起こされる方の多くは高齢者で、こういった方が1ヶ月程度の安静臥床を行うと、その後にリハビリテーションを行っても元のような生活ができなくなり、介護度が上がるということがよく見られます。こういったことから治療の遷延が予想される症例に対して、骨折椎体にセメントを注入して疼痛コントロールが可能で、早期離床が期待できるBKP(Balloon Kyohoplasty:風船を用いて骨セメントを注入する椎体形成術)という治療が行われるようになってきました。

4週間程度の安静を行っても体動時の痛みが強く、日常生活が困難な症例に対して実施するのが原則でしたが、超高齢者や他疾患による廃用が危惧される症例には比較的早期から本術式を行うになってきています。手術には全身麻酔が必要ですが、実質1時間半程度の手術となります。